YouTubeの動画をMP3にする作業は、よく調べられているわりに、きちんと説明されていないことが多い話題です。このガイドでは、安全で手早い方法、ビットレートの本当の意味、なかなか消えない音質の誤解、法律の話、変換できないときの対処を、ひとつのページにまとめました。
60秒でできる変換の手順
- 動画のリンクをコピーします。パソコンならアドレスバーから、YouTubeアプリなら「共有」から「コピー」を選びます。
- YouTube MP3変換を開きます。ブラウザだけで動き、何もインストールしません。
- リンクを貼って「変換」を押し、音声(MP3)を選びます。数秒で動画が読み込まれ、ビットレートごとの実際のファイルサイズが並びます。
- ビットレートを選べば、変換が始まります。進み具合はバーで分かり、終わるとMP3が自動で保存されます。
やることはこれだけです。ここから先は、上手にやるための話です。
ビットレートの選び方
ビットレートは、MP3が1秒の音にどれだけのデータを使うかを表す数字です。データが多いほど音は元に近く、ファイルは大きくなります。
| ビットレート | 向いている音声 | 1時間あたりのサイズ |
|---|---|---|
| 64kbps | オーディオブック、ボイスメモ | 約28MB |
| 128kbps | ポッドキャスト、講義、話し声 | 約56MB |
| 256kbps | 音楽、普段聴き | 約112MB |
| 320kbps | 音楽、いちばん高い音質 | 約140MB |
覚え方は簡単です。話し声なら128kbps、音楽なら256kbpsか320kbps。
320kbpsについての誤解
「HD 320kbps」をうたって、スタジオの音質がよみがえるかのように宣伝する変換サイトがあります。実際には、YouTubeの音声の多くは、AACかOpusという効率のよい形式で128〜160kbps程度に圧縮されています。320kbpsのMP3にしても、その元の音より良くはなりません。圧縮で消えた音は、何をしても戻らないからです。
例外もあります。5.1chのサラウンド音声が付いた動画では、YouTubeが384kbps前後の音声を配信していることがあり、その場合はそちらから変換します。変換前に表示される元の音声の情報で、どちらなのかが分かります。
それでも320kbpsを選ぶ理由は、変換のたびに少しずつ音が削られるからです。高いビットレートなら、その削られる量が耳で分からないほど小さく済みます。150kbpsの音声を320kbpsのMP3にすれば、ほぼそのまま残りますが、128kbpsのMP3にすると圧縮が二重になり、音の荒れが聞こえることがあります。上限を決めるのは元の音で、ビットレートはその上限を守るためのものです。詳しくは320kbpsのMP3変換のページで説明しています。
変換のしかたも大事です。画面の録音や二重の変換ではなく、元の音声データを取り出して、FFmpegで一度だけ変換するのがいちばんです。このサイトはその方法で変換しているので、元の音が許す範囲でいちばん良い音になります。
実際に何が変換されているか
問題なく変換されているものの例です。
- 動画でしか公開されていないポッドキャストやインタビューを、通信量を気にせず聴く
- 大学の講義や語学の講座を、通勤中に自分のペースで聞き直す
- 自分がアップロードした動画から、ディスクの故障でなくした元の音声を取り戻す
- クリエイティブ・コモンズや著作権フリーの音楽で、作業用の音源をそろえる
- 講演や説法、瞑想の誘導など、映像がなくても困らないもの
法律ではどうなっているか
中身と使い方しだいです。自分の動画、クリエイティブ・コモンズの作品、パブリックドメインの作品なら問題ありません。市販の音楽を、お金を払わずに済ませるためにダウンロードするのは、はっきりだめです。
日本の著作権法では、自分や家族など限られた範囲で使うためのコピーは、原則として認められています(第30条)。ただ、違法にアップロードされたものと知りながら音楽や映像をダウンロードすることは、個人で楽しむためであっても違法で、販売や有料配信されている作品なら刑事罰の対象にもなります。また、法律がコピーを認める場合でも、YouTubeの利用規約に反することがあります。詳しくはYouTube動画のダウンロードは違法?を読んでください。
変換できないとき
よくある原因は次のとおりです。
- 非公開の動画や年齢制限のある動画(どのツールでも取得できません)
- 動画ではなく、再生リストやチャンネルのリンクを貼っている
- 配信中のライブで、まだ終わっていない
- とても長い動画を高いビットレートで変換して、時間切れになった
長い動画なら、ビットレートを一段下げると通りやすくなります。YouTubeが一時的に当サイトのサーバーを制限していることもあるので、そのときは数分おいてからもう一度試してください。原因と対処の一覧は、YouTube動画がダウンロードできないときの原因と対処法にまとめています。
MP3とMP4、どちらが必要か
MP3は音声だけです。ファイルは動画のおよそ10分の1で、どの音楽アプリでも再生できます。映像も必要ならYouTube MP4変換を、動画ごとに決めたいならYouTube動画ダウンロードを使ってください。ショートや再生リスト、サムネイルには、それぞれ専用のページがあります。
スマホで変換する
多くの人はスマホで変換しています。iPhoneとAndroidで違うのは、保存したファイルがどこに入るかくらいで、どちらもアプリはいりません。
iPhoneの場合
YouTubeアプリの「共有」から「コピー」でリンクをコピーし、ChromeではなくSafariでこのサイトを開いてください。iPhoneでは、ダウンロードの扱いがいちばん素直なのがSafariで、Chromeだと同じ作業が遠回りになります。リンクを貼って音声(MP3)のタブに切り替え、ビットレートを選んでダウンロードを押します。
iPhoneはダウンロードの確認を求めたあと、何も言わずに保存します。多くの人がここで迷いますが、ファイルはちゃんと保存されています。Safariのアドレス欄に出る下向き矢印のアイコンを押すか、「ファイル」アプリの「ダウンロード」を開いてください。
オフラインで聴くだけなら、「ファイル」アプリの再生機能で十分です。ポッドキャストや講義ならこれで足ります。音楽のライブラリとして管理したいなら、パソコンのFinder経由でミュージックに同期するか、「ファイル」アプリの共有メニューから、MP3を読み込める別の音楽アプリで開いてください。
音が出ないときは、iPhone本体の消音スイッチを確かめてください。スイッチに従うアプリと従わないアプリがあります。
Androidの場合
Androidはもっと簡単です。YouTubeアプリでリンクをコピーし、Chromeなど好きなブラウザで貼って、ビットレートを選んでダウンロードします。ファイルは「ダウンロード」フォルダに入り、「ファイル」アプリやブラウザのダウンロード一覧から見つけられます。
たいていの音楽アプリは「ダウンロード」フォルダを自動で読み込むので、曲は何もしなくてもライブラリに出てきます。出てこない場合は、アプリの設定でそのフォルダを指定するか、ファイル管理アプリで「Music」フォルダに移してください。
スマホの容量や通信量を考えるなら、話し声は128kbpsで十分です。1分あたり約1MBで済みます。256kbpsや320kbpsは、良いイヤホンで聴く音楽のためにとっておきましょう。
動画の一部を着信音にする
着信音は短いMP3なので、大事なのは変換より切り取りです。4分の曲を丸ごと保存してから切るのではなく、YouTube動画カットで欲しい部分だけを取り出してください。
Androidなら、あとは設定するだけです。切り取ったファイルは「ダウンロード」に入っているので、「設定」から「音とバイブレーション」の「着信音」を開き、追加のボタンからそのファイルを選びます。機種によっては、ファイルを長押しして「着信音に設定」を選ぶだけで済みます。
iPhoneでは、無料のGarageBandアプリを使う必要があります。面倒に聞こえますが、2分ほどで終わります。GarageBandで「オーディオレコーダー」の新規プロジェクトを作り、トラック表示に切り替えて右上のループのアイコンから「ファイル」を選び、MP3をタイムラインにドラッグします。左上の矢印から「マイソング」に戻り、プロジェクトを長押しして「共有」から「着信音」を選べば完成です。
良い着信音にするコツは3つです。サビや印象的なフレーズなど、すぐに分かる部分を選ぶこと。拍の頭から始めること。20〜30秒に収めることです。30秒は、iPhoneの着信音の上限でもあります。
ショートと、その曲の元
ショートも、ほかの動画と同じようにMP3にできます。動画を保存してから音声を取り出すより、直接MP3にするほうが、変換が一度で済み、映像のデータを取ってくる必要もありません。
変換する前に、欲しいものを確かめておく価値はあります。多くのショートは曲のクレジットを表示していて、下のほうの曲名を押すと元の曲が分かります。フルの曲がYouTubeにあるなら、そちらを変換したほうが、誰かの声が重なった60秒の切れ端ではなく、曲全体をより良い音で手に入れられます。
ほかの方法と、すすめない理由
オンラインの変換サイトだけが方法ではないので、正直に比べておきます。
動画を保存して自分で音声を取り出す方法は、よく動き、すべてを自分で決められます。FFmpegが入っていれば、「ffmpeg -i video.mp4 -vn -b:a 320k audio.mp3」の1行で済みます。ただし、欲しい音声の何倍も大きい動画を先にダウンロードすることになり、コマンドの操作にも慣れている必要があります。
画面や音を録音する方法は、やめておきましょう。すでに圧縮された音を、スピーカーやパソコンの録音機能を通して、雑音ごともう一度録音するので、10分の動画には10分かかり、仕上がりも直接の変換よりはっきり悪くなります。この方法のほうが良い場面はありません。
よくある質問
お金はかかりますか?
かかりません。無料で、登録もソフトのインストールもいりません。
透かしや音声の広告は入りますか?
入りません。元の音声が、そのままMP3になります。
どのくらい時間がかかりますか?
たいていは1分かかりません。長い動画ほど時間がかかります。
長さの制限はありますか?
何時間もある動画は、途中で時間切れになることがあります。ビットレートを下げるか、チャプターごとに切り取ってください。
音楽に向いているビットレートは?
音楽なら320kbps、話し声なら128kbpsです。
